週末のT.R.CompanyとSR400の試乗

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W1SAの興奮冷めやらぬままT.R.Companyの駐車場へ出ると、この冬には珍しい陽気に誘われてか、次々とお客さんが愛車で乗り付けておりました。「ええ~あのW1もう売れちゃったの~!」なんて会話に恐縮しきりです。

さてそろそろ帰って嫁さんにまたお礼を言わないと…と思っていると、突然Tさんから「俺のSR乗ってみてよ。ノーマルに戻したから乗りやすいよ」と声をかけられ、急遽試乗会の運びになりました。確かにSRといえば昔に友人のカスタムにカスタムを重ねた車体に少しだけ乗らせてもらっただけだったので、ノーマルのSRは未体験でした。

ノーマルって言ってますけどめちゃくちゃセパハンじゃないですか。久しぶりすぎてポジションキツいですよ。「いや大丈夫だから、これデコンプね」キック一発で始動したエンジンはシングルらしいはっきりとした鼓動感を発しながらも、右手の動きにダイレクトに反応する軽い吹け上がりです。メガホンマフラーのエキゾーストノートもレーシーで気持ちいいいですね。そうか、マフラーもノーマルじゃないですね。

 

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セパハンでも車体が軽いので取り回しに困ることもなく、クラッチを繋ぐとするりと走り出しました。初め跨ったときにはこんなに柔らかいんですか?と感じた足回りはしなやかにストロークし、路面のバンプをスムースにいなしつつ、適切な情報を伝達してくれているのを感じます。

それにしても目を見張ったのはそのパワーの出かたです。使い古された言い回しですが、どの回転域からでもトルクを取り出すことができ、右手を捻るだけタコメーターの針が跳ね上がります。普段散々重いバイクに乗っている私にとって車体の軽さがショッキングであることは予想通りでしたが、足のしなやかさ、400cc単気筒というイメージをかき消すような力強さが衝撃的でした。

いつもの試乗ルートを一周する間、本当に楽しくて、さっきまで散々熱を上げていたW1SAのことを少し忘れそうになりました。このバイクで峠を走ったらすごい楽しいんだろうなあ…。

帰ってきて再度車体を見てようやく気づきました。キャブレターがCRじゃないですか!ぜんぜんノーマルじゃないじゃないですか!「昔の仕様からしたらほとんどノーマルだよー」との事でしたが、CRキャブのSRってこんな乗り物になるんですね。ウチのZもCRにしたらどうなるのかな…

以前友人に少し運転させてもらった時は乗り慣れないサイズ感と緊張でほとんど距離を走ることができなかったためはっきり分かりませんでしたが、軽量コンパクトな車体、しなやかな乗り心地、地面を蹴るような鼓動感…SR400が長い間名車として人気を博している理由がようやくわかった気がします。

 

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TさんとSRについてあれこれ話しつつ、隣にインジェクションSRが停まっていることに気付くと某S誌のSさんでした。ちょうどこの日は撮影日だったようで、お言葉に甘えて私もZと一緒に撮っていただきました。次の号に載せてもらえるでしょうか?

バイクを買いにきただけなのに、気がつけばすっかり長居してしまいました。このお店のお客さんはみんな目に毒な車両ばかりな上、話し始めると時間を忘れさせる方ばかりですので早めの撤収が肝要です。そんな居心地のいいお店に後ろ髪を引かれながらも、混雑の始まった五日市街道を帰路につくのでした。

 

会社サボって奥多摩ツーリング

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とある平日、急に身体が出社を拒否したのでお休みをいただき、午後からゆっくり奥多摩パトロールしてきました。

 

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本当は秩父から雁坂通って奥多摩に戻るか、奥多摩から柳沢峠まで抜けてフルーツライン走るか…と思ったのですが、出発の時間が遅かったので叶わず。中途半端に名栗湖まで来てしまったのでしばらく湖面を眺めてぼーっとしておりました。平日のこの時間でもバイクで来る人がたくさんいるんですね。

 

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昔、友人に教えてもらったのにいつも営業時間に合わない名栗湖手前のカフェ。今日ならゆっくりお茶をすすれるはず、と思ったら翌日まで夏休み中でした。何も考えないで写真撮るとバイクの角度が全部一緒になりますね…。

喫茶 gachirin -月輪- | 名栗の山間にある小さな田舎の喫茶店

秩父に抜けるには時間がなかったので、いつものルートを逆戻りして奥多摩湖畔から奥多摩周遊道路へ。当たり前ですが、いつものルートも逆に走れば峠道の上りが下りになって下りが上りになります。走り慣れたつもりの道ですが、逆になるだけで知らない道を走る気分になれました。相変わらず安上がりな男です。

 

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こんな平日の午後にはイリーガルな方々もいらっしゃらないので、ひとつひとつのコーナーを確認するようにゆっくり奥多摩周遊道路を走ってきました。

やっぱりフロント19インチでリアタイヤに乗るようなバイクのコーナリングは気を遣わなくて楽に感じます。一方でR100RSに対して育ちつつあるリアタイアで乗れない苦手意識…。足回りのセッティングを見直した上で色々考えたいですが、もうこれは好みの問題なのかも、とも思いました。

ステムベアリングを替えたお陰か、いつもよりヒラヒラとスムースなコーナリングを楽しめた気がしました(個人の感想です)。こんな穏やかな平日の午後、また仕事をサボってのんびり走りに来たいと思います。

 

Z750four 3回目の車検とW1SA試乗

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ウチに来てから3回目の車検となったZ750four、ODOメーターは約42000km、前回の車検から約7000kmの走行となりました。朝ツーリングで定期的に走り始めたのはここ数ヶ月なので、それまでは1ヶ月あたり500km以下ということになります。ほとんど乗れてないですね〜。

今回はいつものオイル交換等の他にステムベアリングの交換をお願いしました。乗っている分には全然劣化に気づいていませんでしたが、やや引っかかりがあるとの事でしたので早めに交換してもらうことにしました。旧車は早め早めの対応が大切といいますしね。

 

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しかし気がつけばお店での話題は、車検が完了したZよりGさんが組み上げたW1SAの事ばかりになっていました。「いやーW1いいですよ〜」としきりに愛車を褒めるGさんと話しているとうっかり乗ってみたくなってしまったので、近所を試乗させて頂くことになりました。

 

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「まだ詰めなきゃいけないところがある」との事でしたが、予想に反して低回転からスムースに引き出せるトルク感と、レスポンスの良さに驚きました。短い距離の街乗りですからあれこれ試すわけにはいきませんでしたが、以前預かっていたW3と比較して振動が少なく、特に低回転からのパワーの出方が全然違います。

 

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理由はこのキャブレター。純正のミクニVMからAMAL社製930というキャブに交換されているのでした。W1SAにAMALキャブという組み合わせ、セッティングはあれこれと一筋縄ではいかなかったそうですが、Gさんがずっと暖めていたアイデアのようです。

純正のW1SAに乗らずにこのW1SAに乗ってしまったので正確な比較ができませんが、低回転〜アイドリングの振動と音が静かになり、W3に乗っていた時に気になったゼロ発進時のスロットルレスポンスがとても良いです。曰く、高回転までスムースにパワーが出てくれるとの事でしたが、今回の試乗では回せないのでお預けでした。

 

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Zの車検が終わったのにWの話ばかりになってしまいました。しかし荒々しく旧車らしいW1SAの後に乗るZはGさんの言葉を借りれば「20年くらい未来のバイク」に感じるほどなめらかです。これにも改めて驚きました。外から見れば同じような70年代前後のカワサキ旧車ですが、エンジンはともかく、フレーム、ブレーキ、足回りの成熟でここまで変わるものかと、大げさに言えば1970年代のバイクの進化を感じたような気がしました。スムースに加速する4気筒も気持ち良いですが、旧車らしく荒々しいツインも魅力的。バイク趣味って忙しいですね!

 

Morning Ride #8

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精力的に開催を重ね、既に8回目を数えるMINORU氏のMorning Ride。開催は宇都宮なのでお散歩気分で参加できる距離ではないのですが、ちょうど日光サーキットで開催される友人のレースお手伝いと重なったのでちょっとだけお邪魔してきました。

夏時間開催ということで集合は宇都宮市郊外に6:30。移動に3時間はかかりそうなので3:00に出発してきました。前日まで大荒れの天気で開催が難しそうでしたが、すっかり回復して晴れ間も見えています。東北道から北関東道に繋ぎ、宇都宮上三川ICで一般道へ。朝の空気に田んぼの稲の香りが乗り、とてもいい気分で走っているうちに到着しました。

 

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だいぶ早めに集合場所に到着したつもりでしたが、Z650の方も到着されていました。以前参加した回(Morning Ride #5)ではお話できなかったので、ご挨拶させていただきました。名車と名高いZ650、750に比較して軽快であると紹介される事が多い車両ですから、もしかしたら私の目指す理想の一台なのかもしれないと密かに思っております。

 

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そこへ主催のMINORU氏も到着。Z400LTD、Z650、Z750fourで完全にZミーティング状態です。しかもみんなちょっとマニアック車両w 兄弟車ですから同じようなところもあれば、全然違う箇所もあって、お互いに眺め合っておりました。特にZ650はウチのZ750と外装やら共通部分が多いだろうと勝手に思っていましたが、角ヘッドになったエンジン周りはもちろんのこと、細部まで微妙に違うんですね。

 

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また一台、さらに一台とバイクが増えていき、気がつけば今回もこんな台数に。みなさん朝早くから好きですね〜!相変わらずバラエティに富んだ多種多様な車種が揃っておりますが、今回は国産旧車が多かったみたいです。

 

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皆さんで挨拶した後、一斉に出発していきました。できることなら途中までご一緒したいところでしたが、次の予定があったので残念ながら私の参加はここまで。皆さんを見送りながらエンジンに火を入れ、次の目的地へ向かいました。

個人的にも早朝にツーリングするスタイルを続けていますが、やはり朝は気持ち良いですね!またタイミングが合えば参加したいと思います。

主催MINORU氏のイベントレポートはこちら
MORNING RIDE #8のレポート – Z400LTD.net

2017年7月 Z750four西伊豆ツーリング

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梅雨も明けて夏らしい日が続くと、海の匂いを嗅ぎながら海沿いを走りたくなりますね。いつもの山もいいけど、ここ数週間は山奥のストイックなルートが多かったので、今週末は丸一日もらって夏の伊豆を走ってみることにしました。

すっきり決めたように書きましたが、寝付くギリギリまで海にするか山にするか、乗るのはZなのかR100RSなのかと悩んでおり、朝は痛恨の寝坊をかましてしまいました。よっていつもよりゆっくり目の6:30ごろ出発して東名に乗って西に向かいます。この日は富士スピードウェイでイベントがあったため、東名はハーレーとカワサキZの集団でいっぱいでした。

 

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御殿場JCTで新東名に移動して、長泉沼津ICから伊豆縦貫道へ。伊豆縦貫道の山の中で通り雨に降られましたが、さほど濡れずに伊豆ゲートウェイ函南で朝食休憩。雨雲レーダーを見てみると、関東はほぼ全域で雨が降っているようで、降らなそうなのはこれから向かう伊豆南西側のみのようです。これはまた晴れ男記録を作ってしまうらしい。

 

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出発して伊豆中央道(有料)にうっかり乗ってしまいましたが、途中県道17号線に外れて海沿いの道へ。良い雰囲気な漁港がたくさんあってついつい寄り道してしまいます。このままこの道を走り続けても良いのですが、ペースが上がらないので山に入ってちょっとショートカットします。

 

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県道127号で真城峠から西伊豆スカイラインへ。海を求めて伊豆まで来たというのに結局山を走るという。しかもこんな事だろうとは思っていましたが、山は雲の中だったらしく、小雨と霧の中間のような状況が続きました。

 

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人気ツーリングルートの仁科峠もこの通りの視界でした。路面もしっかりウェットなので無理せずそろりそろりと走りましたが、天気の良い日に良いペースで走れたら気持ち良さそうですね。

 

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仁科峠を越えたら県道59号で松崎町方面へ下りる事にしました。しかしここまでの快走路と打って変わってタイトで薄暗い峠道になる上、対向車も含めて交通量がそこそこあるので結構気を遣いました。四輪車だけでなくバイクツーリンググループがガンガン登ってくるのは驚きました。

松崎町で給油を済ませて、海沿いの国道136号を南に進みました。彫刻ラインやらマーガレットラインやらいろいろ名前があるようですが、主要国道なのであまり期待していませんでした。しかし実際走ってみると海の見えるワインディングロードで交通量も少なく、気持ちよく走れるルートでした。

 

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事前に調べていた雲見海岸に寄って休憩と思いましたが、海水浴シーズンど真ん中で混雑しておりました。海遊びを楽しむ人の中、バイクを押して歩く革ジャンおじさんは大変浮きましたが無事写真撮影を済ませて退散しました。一眼レフ持ってこなくてよかったです。

さらに国道136号を南下していくと、なんだか道沿いの植物が南国っぽい雰囲気になってきた気がしました。途中県道16号を折れて石廊崎方面へ。

 

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石廊崎の手前、あいあい岬にやってきました。ツーリングの定番スポットらしく、次から次へとバイクがやってきます。声をかけて貰ったツーリング中の2人組の方とお話させてもらったところ、伊豆半島東側も降られなかったとのこと。これは降られずに行けるかもしれません。

 

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これでほぼ伊豆半島の南端くらいまで来ました。時刻も12:00くらい。そろそろ帰りの事を考えないと大変な事になりそうですが、もうちょっと寄り道します。

 

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と思って県道16号から折れてやってきた弓ヶ浜はやはり海水浴客で溢れかえっておりました。とてもバイクを置いて写真を撮れるような場所はないので遠巻きから眺めて退散。この辺の砂浜は、オフシーズンの晴れた日に来てゆっくりしたいですね。

再び国道136号と合流して下田方面に向かうと、海水浴場の混雑で渋滞気味です。お腹も空いたので道の駅でお昼でも、と思いましたがこちらも大混雑でとても並ぶ気にはなれませんでした。よく考えたらこの日は学校の夏休みが始まって最初の週末でした。

 

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そんな夏休みな週末ですから、混雑する前にさっさと帰るに限ります。下田から河津まで走って、河津から国道414号で天城峠を越え、途中で狩野川を挟んで並走する県道349号に移り、修善寺から県道80号、山伏峠から伊豆スカイラインに乗りました。また山の上は雲の中か雨降りかと思っていましたが、強く吹く風に飛ばされたのか雨はなく、時折麓の景色が見える視界の良さでした。

 

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混雑気味の箱根新道から小田原厚木道路に乗ったらちょっと休憩。この先は厚木から横浜町田までいつもの大渋滞です。でもここまでほとんど降られなくて良かった〜、とレインウェアを脱いでいると、突然外国人の男性に声をかけられました。

「おおー、やっぱり古いカワサキだな!さっきのトンネル、1マイル後ろにいても良い音聞こえてたよ!オオーンオオーーンってさ。このエキゾーストパイプはスタンダードじゃないだろう?俺の友達もイングランドで転がしてるんだ。写真撮ってもいいかい?君も横に並んでよ!」(意訳)

なんだか久しぶりに旧友に会ったかのような嬉しそうなテンションで驚きましたが、さすが世界のカワサキですね。これからの渋滞に少し気が滅入っていましたが、ちょっと元気になれました。

小田原厚木道路は掲示通り厚木料金所手前からしっかり渋滞していましたので、東名を避けて圏央道を経由して中央道で帰りました。先週の群馬ツーリングに引き続き、今週も高速道路の定額プランを使用しているので、エリア内ならどれだけ乗っても2500円なのです。

速旅(はやたび)【二輪車限定】 首都圏ツーリングプラン

 

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なぜか最後の八王子料金所でETCゲートが開きませんでしたが、12時間半、457kmのツーリングより無事帰宅しました。400kmを超えるツーリングは久しぶりでしたが、身が浄化されるような疲れが心地良いですね。高速道路の首都圏ツーリングプランも期間限定ですし、今シーズンは積極的に利用していきたいところです。