Raleigh CLSで行く群馬ツーリング(1)

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ここ数年、連休になればW650に荷物を過積載して遠方へロングツーリングに出かけていた私ですが、今年はZばかり乗って二郎ばかり食べているうちに連休になってしまい、ロングツーリングの計画すらできていませんでした。

そこで思い出すのが一年前に決行した栃木への自転車ツーリングです。少々無茶もありましたが、オートバイでのツーリングに比較して近距離でも十分に旅感が得られて新鮮だったことが記憶に新しいです。

Raleigh CLSで行く春の栃木ツーリング(1) | Scientist on the motor

そこで今年はさらにステップアップして行き先を群馬県高崎市とし、現地で遊んで輪行で帰るという計画を立てました。高崎市であれば荒川や利根川の土手やサイクリングコースを繋いで走ることができそうですので、去年のように交通量の多い幹線道路をヒヤヒヤしながら走る必要もありません。

また、苦労して持ち出した割に活躍の少なかった一眼レフを始めとした携行品の見直しや、後輪も外した輪行方法の改良も今回の実験課題としました。

 

7:30 神奈川県川崎市

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思いつきとともに高まるワクワク感に襲われ、寝付きの悪いまま寝坊して出発の朝を迎えました。今回もRSAのフロントバッグとキャラダイスのサドルバッグを装着し、荷物も見直すことで軽量化を図りました。

自宅から多摩川沿いを北上し、多摩川原橋で多摩川を越えました。そのまま鶴川街道、武蔵境通りを北上し、五日市街道に差し掛かると「関前五丁目」交差点から「多摩湖自転車道」に入ることができました。

 

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この「多摩湖自転車道は」西東京市から小平市、東村山市などを経て多摩湖までの約10kmを結ぶ都道です。大部分が自転車歩行者専用通路になっていることから、エンジン付き車両の動向を気にせず安全に走行することができます。

ただ写真にもあるようにランニングやウォーキングをする方もたくさんいらっしゃいます。ただでさえ走りやすいルートなので軽快にスピードが出てしまいがちですが、危険のないように徐行が必要になります。ここまで四輪車の動きにヒヤヒヤしながら走ってきたので、このような道路は大変ありがたいです。

そんな多摩湖自転車道とも花小金井駅までですぐにお別れし、小金井街道を北上、聞いただけで二郎が食べたくなる新小金井街道で清瀬駅を通過し、志木街道を進むと埼玉県に入りました。

 

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よっしゃ東京都クリアー!と勢いづいたところで路線バスに被されて死ぬかと思いました。こんな自転車が路肩をフラフラ走っていたら邪魔だと思うのは重々承知ですが、フルブレーキングが必要なタイミングで割り込んでくるとは思いませんでした。オートバイとはまた違った危険予知が必要です。

 

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志木の市街地に入ると自転車走行帯の表示が出てくれました。これがあるだけで安心感が増しますのでありがたいですね。実際は四輪車の路駐ゾーンになっていることが多いので手放しで安心はできませんが、交通弱者としてはあるのと無いのとでは大違いです。

 

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国道463号で荒川を渡り、さいたま市に入りました。ここからは荒川河川敷のサイクリングロードを進むので、またしばらく四輪車に気を遣わずにのんびり走ることができそうです。

 

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ちょうどサイクリングロードにかかるエリアが工事中のようでしたが、こんな丁寧な案内板があったので安心しました。荒川沿いも多くのサイクリストが楽しんでいるようで、このような案内板が数多く設置されていました。

 

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仮ルートだからなのか、路面はあまり綺麗ではありませんでしたが贅沢は言いません。このサイクリングロードに入ってからはロードモデルの自転車が急増して緊張してきました。皆さんめちゃくちゃ速いので邪魔にならないようにすみっこを走ります。最近は自転車に鈴を付けて接近を知らせる方法がポピュラーなようで、避ける側としても分かりやすくて大変助かります。

 

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荒川サイクリングロードも多摩川と同様に右岸、左岸を跨ぎながら繋がっていくようで、時々ルートを外れてしまったかと不安になりました。国道16号で川をまたぐのかと思いきや、サイクリングロードは入間川と荒川の間に進路をとって北上していきます。

 

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しかし少し進んだところで快適なサイクリングロードが突然消えて、大型トラックが飛び交う一般道路に入ってしまいました…。道幅は狭いしガードレールもないのでコースアウトしたら土手の底に転がることになります。後方から迫るディーゼルエンジンの轟音と巻き上がる砂煙に耐えながら進んで、避けられる路肩で交通量が減るのを待つしかありませんでした…。

 

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Googlemapを確認して進み、ようやく「自転車道まわり道」の案内を見つけることができました。サイクリングロードについてはあらかじめ大雑把に調べてきたつもりでしたが、工事などのイレギュラーがあることは想定していませんでした。これも珍道中の醍醐味と思えば良い経験です。

 

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なんだかんだ信号待ち以外では漕ぎっぱなしでしたので、圏央道下の日陰で小休止しました。ここまで56km、4時間弱なので順調です。残り70kmくらい?日が暮れる頃には高崎に着けそうな気がします。

 

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途中、他の自転車道への分岐がありました。こちらも川に沿ったサイクリングロードのようです。また案内板が乏しくなってきたのでGooglemapを確認しながらのどかな生活道路をのんびり進んでいきます。住宅街から突然並木道になったりと、幹線道路をを走るより変化に富んで飽きません。春から夏を思わせる陽気も楽しめて良い気分です。

 

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気分は良くとも次第に減る体力ゲージと満腹ゲージ…。サイクリングロード沿いに吉見総合運動公園の管理事務所があり、サイクリスト達の休憩スポットとなっているようです。空っぽになったボトルへの水分補給と小休止をとりましたが、いよいよ空腹が誤魔化せなくなってきました。計画していた昼食スポットまであと少し…

 

13:00 鉄剣タロー着

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荒川、高崎線、中山道を越えてやってきたのはオートレストラン「鉄剣タロー」です。その昔はコンビニが栄えるまでの間、街道沿いのドライブインの代わりを担っていた自動販売機が主体の軽食コーナーです。特に群馬・埼玉エリアに多い印象ですが、近年はコンビニがドライブインの役割を兼ねつつあり、貴重な昭和遺産として僅かに数を残すのみとなりました。

その中でも根強く営業を続け、古き良き時代を愛する人達を中心に再注目されているオートレストランのひとつがこの鉄剣タローです。埼玉県は行田市、国道17号熊谷バイパス沿いにあります。前々から気になっていたスポットでしたが、まさか自転車で来ることになるとは思いませんでした。

 

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うわー!ハンバーガーの自販機が懐かしい!昔は高速道路の古びたパーキングエリアにもありましたよね。基本的には買ってもらえないんですが、たまに買ってもらえた時はチープな味でも大喜びしたものです。

うどんの調理時間を示すのは「ニキシー管」という放電管だそうです。こちらは初めて見たと思います。1990年ですべての製造が終了し、このように自販機として動態保存されているものは大変貴重なんだそうです。確かにノスタルジックで独特の雰囲気がありますね。

 

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などと懐かしんでいる場合ではありませんでした。空腹を誤魔化し続けた為に足が回らなくなる寸前でしたので自販機メニューで豪遊します。トーストもチーズバーガーも期待通りのシンプルな食感。逆にうどんは本当に自販機から出てきたの?と思うくらい家庭の味でした。

 

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鉄剣タローの後は国道17号熊谷バイパス沿いを北上し、国道407号を利根川方面へ。ここで荒川から利根川沿いへ進路を変更します。利根川手前の道の駅「めぬま」に到着すると、走行時間7時間半、走行距離94km…。休憩の頻度が増え、距離が伸びなくなってきました。

そしてこの分かりやすい夕立の雲です。絶対にこれは降られるパターンなので…

 

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雨雲レーダーを確認し、

 

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前後バッグを養生しました。私もバイク用雨具を着込んで、さあ出発!と思った瞬間に滝のような雨が降り始めました。笑ってしまうほどの大雨とは不思議なもので、雨装備を整えたにも関わらず全く出発する気になれませんでした。また、雨雲レーダーの情報から、ごく短時間で雨雲が通り抜けるであろう事もわかりましたので、ここは思い切って休憩時間にしました(疲れてただけ)。

 

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予想通り数十分後には日差しが戻りました。利根川沿いに出て土手のサイクリングロードを北上していきます!

 

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しかしこの利根川サイクリングロード、かっ飛ばすロードバイクも幅寄せする大型トラックもいないのにどうしてこんなに辛いのか…。どんどん長閑になる風景は良いとして、地味な上り勾配と地味な向かい風がじわじわと気力体力を奪っていくのを感じます。

しかしここまで来たら時間をかけても走るしかない!自転車マンガみたいに突然覚醒する底力はなくとも、ペダルを確実に回していけばゴールにたどり着けるはず!

 

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坂東大橋を越えて、

 

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国道17号線をひた走り、日が落ちかけた頃、高崎市に入りました!夕方になって交通量の増えた国道沿いは緊張する場面もありましたが、スピードより安全第一です。と言うかもうスピードが出せませんでした。

 

19:00 高崎市某所到着

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というわけで136km、走行時間11時間半の自転車ツーリングとなりました。去年の自転車ツーリングが110km/約12時間だったので、少し速い結果となりました。これは幹線道路を中心に走った前回に対して、今回は川沿いのサイクリングロードを中心にルートを組み立てた事、また以前取り付けたトゥークリップにより引き足が使えるようになった事によるものと考えています(私自身の性能向上はありません)。

一方での反省点としては、ルートの綿密な確認不足と、特に序盤はテンションだけで走ってしまう為に適切な休憩が取れていない事でしょうか。ルートについては今回のような工事等のイレギュラーがありますので、無理せずその場その場でルート修正する柔軟さを身に着けていきたいです。休憩については勢いのあるうちに距離を稼ぐという考え方もできますが、水分補給の面からも適切なタイミングでの休憩は必要です。

しかし五月晴れの中、挑戦的なプランを走破したことは冒険心を大変満足させてくれましたし、去年に引き続きわずかながら自信もついた気がします。オートバイでのツーリングも楽しいですが、自分の足で走る自転車ツーリングはまた別の充実感がありますね。

その(2)に続きます。

 

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