2011夏 W650北海道・東北ツーリング(2) 苫小牧~襟裳岬~釧路

3日目 8月15日(月)

苫小牧の漫画喫茶にて6時半ごろゴソゴソ起床。ナイトパックの精算を済ませたら出発です。ネットなんかしないでもっとマンガ読めば良かった…。外に出てみると昨夜は相当降ったような跡があるものの、意外にも雨はあがっていました。時折雲の切れ目すら見える。

というわけで早速お約束のセイコーマートで朝食。コンビニで写真撮影するなんて完全に観光客ですね。セイコーマート自体は茨城にもあるんですが…。

苫小牧~襟裳岬

昨晩は漫喫泊で風呂に入っていないので途中の温泉へ寄る事にしました。
みついし昆布温泉「蔵三」ー天然温泉

開店まで待って入浴しましたが、安いのに広くて綺麗で良いところでした。ただこの辺りはお目当てになる有名スポットが乏しくてどうしても通過点になりがちだし、なかなか来る機会もないかもなー。

様似町の通称「塩釜ローソク岩」で少し休憩。海沿いは涼しいを通り越して寒いくらい。特にトンネルの中は去年のオホーツク同様の冷蔵庫。

もちろん停まればジメっとした蒸し暑さを感じる場面もありますが、海側から吹き付ける風は夏の風って感じじゃなかったです。それでも海では潮の引いた浅瀬で磯遊びしてる人達や、水着姿でバーベキューに興じる若者グループ達がいました。

おおおおおおおおおおおお海の中になんかいる!!!!!!!!!

と思わずカメラを向けましたが、昆布漁をしている漁師さんでした…。結構沖の方だったのですがかなり遠浅みたいですね。大変失礼しました。日高地方は日高昆布とさっきの温泉名にもあった三石昆布が高級品として有名なようです。

振り返ってバイク撮ってみましたが、雨よけブルーシートの存在感半端ねえ…一気にプロキャンパー度が上がりますね。川崎ナンバーだしね…。

前述した通り、今回はタンクバッグの増設により小物類の収納に関しては飛躍的な改善ができたのですが、東北ボランティア用の装備が嵩張ってホムセン箱の中と上がパンパン。着替えなどの予備荷物の量を見直して何とかなりましたが、いつも通りの無理矢理感満載の積載です。

時々ポツポツきたりしましたが、ほぼ降られずに襟裳岬周辺まで来ました。ずっと走ってきた国道を外れてからの道が海沿いなのに牧草地みたいで良かったです。

風極の地 襟裳岬

というわけで到着した襟裳岬はすごい風。山の上から出てきた霧が風で海に流されてる。岬自体は火曜サスペンス的スポットで、これはどこも同じですね。山脈がそのまま海に落ち込む襟裳岬の地形は珍しいらしいのですが、素人にはさっぱりでした…。

しかしこの「風極の地」ってのは言葉は一体。きっと風の力を司る魔物と風のクリスタルがあるんですね。と思ってしまうのはゲーム脳。

正しくはこちらのようです。

襟裳岬は風速10メートル以上の風の吹く日が、年間290日以上もある、日本屈指の強風地帯です。「風極」というちょっと聞きなれない言葉は、気象用語の「雨極(日本でもっとも降水量の多い土地)」にちなんで、気象博士で風の館の名誉館長の倉嶋厚さんが作った、えりものための言葉です。
襟裳岬「風の館」より引用

岬では雲が切れて時折晴れ間も見えましたが、やっぱりちょっと肌寒かったので、お昼は名物のえりもラーメンをいただきました。ラーメン自体は普通のみそラーメンなんですが、貝とかカニとかたくさん入ってて豪華です。なによりこんな極地で温かいラーメンがすすれるなんて幸せな話ですよね。

ツーリング用のホムセン箱に貼るご当地ステッカーを購入して出発。

襟裳岬~黄金街道~釧路

キャンプ場で有名な百人浜周辺。国道~襟裳岬までの道道は行きも帰りもいい感じです。願わくば天気に恵まれたかったけど…。

しかしその先の黄金街道トンネルは本当に寒かった…。キンキンに冷えたトンネル内で片側交互通行を待っている間は寒くて辛かったんだけど、やっぱ警備の人はそこそこの冬装備だったのかな…。

そんなこんなで襟裳岬を出発して1時間くらい走って、「そろそろ適当なところで休憩入れるか」と思ってから1時間以上街らしい街がなかった…。海沿いを離れて、帯広方面と別れてからのR336幕別周辺は湿原と川しかなかった。

浦幌の市街地方面に行かず、そのままR336を進めば有名な昆布仮石展望台に行けた、と知ったのはこの記事を書きながらの事だったのです…もったいない事をしたと思うけど、あの時の僕はどこかでゆっくり休憩したいという欲求に支配されていたので仕方がない。

「道の駅うらほろ」でソフトクリーム食べてグダグダと休憩した後、給油で入ったホクレンではコーヒーをサービスしていました。遠慮なく店舗に上がり込み、温かいコーヒーをズルズルいただく。

ホクレンと言えば、昔からツーリングライダー向けにフラッグを提供していることで有名です。要するに北海道の地域毎に違う色の旗があって、いろんなところ走ってガソリン入れて、全色コンプリートしたいね!的な記念アイテムなのです。その昔は無料でくれたらしいんですが、一時廃止になり、復活を望む声から数年前に有料で復活したのとのことです。

去年の北海道ツーリングの際はあんまり興味がなかったのですが、今年は買ってみようかなと思い、「旗売ってんすか?」って聞いたら「ウチは全種類あるよ!」との事。全種類置いたら道内まわる意味ないんじゃないのw と思いながらも、折角なので今回は行く予定のない道北カラーの青を買うことにしました。

釧路市阿寒町 あかんランド丹頂の里

給油したスタンドからは一時間ほど走り、本日のキャンプ場に到着。
丹頂鶴の阿寒町あかんランド丹頂の里メインページ

サイトは公園内のどこでもどうぞって感じでした。ツーリング客は僕以外に2組、他は自転車サークルの大学生らしき集団。今にも降り出しそうな重たい空の下さっさとテントを設営し、釧路の街まで旨い寿司でも食いにいくか!うひょー!!

と思ったらこれが大間違い。市街地まで片道30キロもあるじゃないですか…。それでもなんとかなるかと無理して行ってみたお目当ての店はひどい行列であっさり断念。

結局その場でUターンしてキャンプ場に戻り、併設のレストランでポークチャップをいただきました。豚肉焼いた上にデミグラスソース的なのがかかっているとても分かりやすい料理で、てっきり北海道名物のひとつかと思っていたのですが、どうやら別海町にあるドライブインがブームの火付け役だったようです。

余談ですが、釧路市街からキャンプ場まで戻る道にはほぼ街灯が無く、ひたすら暗いまっすぐな道にを走る続けると所々に四輪のタイヤ痕が見られました…。これはもしや動物がバンバン飛び出してくるということでは…。と、ビビって恐る恐る走りましたが、地元ナンバーの四輪は桁違いのスピードでバンバン僕を抜いて行きました…。

夕食を食べ終わってテントに戻ろうとしたらポツポツ降り始めました。慌ててテントに潜り込んだと同時にザーっと本降りに。テントから出るのが億劫なので風呂はまた明日でいいやと思いながら寝ようとするも、木から落ちる雨音が思いの外耳に障る…。そういえば雨の日に1人でキャンプするのは初めてだった…などと考えているうちに何時の間にか寝てしまいました。

この日の走行距離:476km