3日目:博多→長崎
太宰府天満宮
そういえばビジネスホテルに一人で泊まったのって初めてだったかもしれない3日目の朝。お天気も宜しく、お世話になった宿から早速出発です。
本当は昨日行こうか悩んだ太宰府に向かいます。博多市街地周辺は都市高速(首都高的な)が走ってるので、太宰府まではすぐ着きそう。ETC割引されちゃったりして良いことずくめですね・・・と思ったら、
ETCゲートが開かないでやんの。
バーをギリギリで避けながら、狭小三角地帯みたいなところで荷物おろしてシート下からETCカード取り出して料金所のオジサンに平謝りして。おっちゃんがいい人だったのが救いだわ「やーやーwこればっかりは機械が悪いからしゃーないよなwww」だとさ。お手数掛けました。このETCで開かなかったのこれで二回目か。正直怖い。
平日午前中だけあって、参道はあんまり人気がないです。こういう閑散とした観光地って良いですよね。独り占め感とかそういうんじゃないんですけど、ゴミゴミしてる時とはまた違った表情が見えたりしますよね。まあここ来るの初めてなんですけど。
などとフラフラ想い耽っているうちに、観光バスで押し寄せた中国・韓国人観光客で一気に賑やかになりました。
太宰府天満宮は京都の北野天満宮と並んで菅原道真公を祀った全国天満宮の総本社ですね。お勉強の神様です。菅原道真と牛が縁深いというというのは聞いたことあったようななかったような。
菅原道真と牛との関係は深く「道真の出生年は丑年である」「大宰府への左遷時牛が道真を泣いて見送った」「道真は牛に乗り大宰府へ下った」「道真には牛が よくなつき、道真もまた牛を愛育した」「牛が刺客から道真を守った」「道真の墓所(太宰府天満宮)の位置は牛が決めた」など牛にまつわる伝承や縁起が数多 く存在する。これにより牛は天満宮において神使(祭神の使者)とされ臥牛の像が決まって置かれている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%A5%9E%E4%BF%A1%E4%BB%B0
というわけで、境内には至る所に牛さんがいます。
太鼓橋という立派な橋を渡ります。本殿?までが長い。
この境内に植えてある木はどれも立派。どれもこれも相当な年代物なんでしょうね。木陰が作り出す涼しい空気と相まって、言葉にできないような迫力を感じる。
この迫力をお伝えする写真が取れていないのが残念。
いくつ目かわからない鳥居をくぐります。
外国人観光客のみなさん、鳥居ごとに写真撮ってる気がするんだけど、どーすんだよそれ。
立派な門。楼門というそうです。
本殿です。相変わらず日本人の比率が低い。
お参りしましょう。
神社のこの手洗う所(手水舎というらしい)って好きなんですよ。
ここまで来て別に斜に構えるつもりもないんだけど、こういう歴史の深い社寺仏閣に来ると、いつの間にか雰囲気に飲まれて、姿勢を正したような糞真面目な気持ちになってしまうのです。
というノリのまま、「折角だから絵馬でも」と書いた内容は今でも思い出すと恥ずかしくて背中がかゆくなる。あー1人で良かった。
実はこの太宰府天満宮の裏手にある山の上には九州国立博物館があるとのこと。境内の脇から、山の中を走るエスカレーターで行けるみたいです。
登りの次は動く歩道的なのもあります。横の壁に色とりどりの光が流れていて飽きない、が、人気がなさ過ぎて少々不気味。
しかし大層立派な設備だな・・・。博物館も国立だし、期待が膨らみますな。
と、
・・・休館日でした。もうね、曜日感覚ってものが完全に欠落してるんですよ。この日は月曜日。お役所はお休みで御座いますね。
激しくシケたので、茶屋で名物の「梅が枝餅」と抹茶のセットで落ち着きを取り戻す。小腹が埋まればいいやと思ってたけど、この梅が枝餅ってのがなかなか美味しい。構造はモナカの中に饅頭が入ってて、それを注文受けた後にプレス機見たいので焼いてるみたいです。お土産にしようと思ったけど、ちと高い+ナマモノ扱いなので今回はパス。
次の目的地に向かいましょう。
大宰府庁舎跡〜久留米
そもそも大宰府ってのは昔の地方行政機関ですよね。外交とか、防衛とか、左遷とかね。太宰府市ってどうしても天満宮に目がいくけど、庁舎跡も見ておかないとね。大昔の地方都市跡だなんて歴史のロマンがあふれて胃もたれしそうだろ?
天満宮から庁舎跡まではものの数キロです。バイクならピョロピョロっと走ればすぐ着く。
着いた。
・・・が、
なんというか、ただの広場ですねこりゃ。
石碑とか立ってるけど、どうなんだろうねこれ。ざっと調べた限りではここに建物があったのはあったみたいね。ただ、その周りに形成されたであろう都市については、偉い先生が一生懸命議論してるレベルみたい。
まあ、千何百年も前のお話ですからね。
太宰府を堪能しましたので、次の目的地へ。
今日のお昼こそはご当地ラーメンを食べたいと思います。出発前に九州出身の連中に聞いた話では、「一番九州ラーメン”らしい”のは久留米」とのこと。
太宰府ICから九州自動車道で鳥栖ICへ、そこから国道3号を走って久留米市内へ。結構クルマ多いのね。鳥栖って佐賀県?だけどその先の久留米は福岡。
沖食堂さんです。
博多の二の舞にならないようにしっかり下調べしました(食べログで)。もう完全に町の食堂です。これ絶対旨いだろ。
メニューはラーメン、焼きめし・・・おにぎり?・・・うどん??
いろいろあるみたいです。
ラーメンと焼きめしを注文。てかラーメン380円て安いなー。昨日の一風堂とは一体何だったのか。焼きめしと合わせても820円です。
これね−、すげー濃いのよ。何が濃いの?って言われてもよくわかんない。コクがあるっての?それも違う気がする。でも後味さっぱり。口の中嫌な感じにならない。九州の豚骨ってのは濃いのにさっぱり!みたいのがミソなのかな。
もちろん胃袋キャパオーバーです。腹裂けるかと思ったわ。
胃袋も満たされたところで、福岡県ともお別れです。
佐賀県に行きましょう。
何もない県? 佐賀
この九州ツーリング前の下調べの時に、佐賀出身の会社の先輩に佐賀の見所を聞くと「あるわけねーだろww佐賀だぞw 強いて言えば呼子のイカかな?」とのこと。
いやいや、あるじゃないですか良いところが。
吉野ヶ里遺跡です。中学の教科書そのまんまの風景ね。遺跡周辺は公園として運営しているようです。勿論平日の15時過ぎにお客などほぼ皆無。雰囲気が雰囲気なだけに、1人で歩いてると非常に不気味。でも消化試合的にさっさと済ませてしまうのも勿体ないし・・・と悩んでいると案内のおばちゃんが登場。
「どこから来たとですか?」
『神奈川です』
「あらまた遠くから!1人で?オートバイかい?」
『ええまあ』
「わたし出身茨城なんですよ!」
『!?』
てな具合に会話が変な方向に転がりはじめ、見張り櫓の上で遠くに見えるであろう有明海を望みながらおばちゃんのこれまでの史跡めぐりについて話を聞くことに。どうやらこの人はこの遺跡の従業員さん?で、出版社やら教科書やらその辺に関わってた人みたい。世界各国の史跡はかなりまわったらしく、かなりアクティブな方でした。
「家の中の造りなんかもよく見てみて」なんて言うもんだから、薄明かりの中覗いてみたら蝋人形が三体くらい座っててマジ小便漏らすかと思った。またこの展開かよ。マジでこういうの止めろ。
発掘の実績から、このエリアの北に行けば行くほど重要な土地や重要な人物の墓が出るそうで、一般住居エリアの北側には祭壇があり、そのさらに北には銅剣や勾玉が出土した重要人物の墓がありました。
だだっ広くて1人で歩くと不気味この上ないんだけど、大昔の人の跡がこうして発掘されるのって凄く不思議な感じだね。またしても歴史のロマンでお腹いっぱいになってしまいました。
「もともとはね、ここは畑で、工業団地作ろうと思って穴掘ったらいろいろ出てきて大騒ぎになったんよね」
『へーそうだったんすか』
「今歩いてきた道とか掘ったら棺だらけだったんよ^^」
『!?』
お客さんの多い日に、お友達やご家族との訪問をお勧め致します。
長崎への道
遺跡おばちゃんと喋り込んでたら随分日が暮れてきてしまったので、会社の先輩イチオシの「呼子のイカ」は今回スルーと致しました。目指すは宿の予約を入れてある長崎市街です。
と、言っても吉野ヶ里遺跡最寄りのICから高速に乗って、ピャーッと走るだけなんですけどね。走るだけなんですけど、さすが「今日も雨だった」と言われる長崎。だんだん雲行きが怪しくなってきたので先を急ぎます。
只でさえ雨が降ると辛いバイクですが、今回長崎で雨に降られると辛い理由がもう一つあります。それはこのツーリングの目的の一つである軍艦島クルーズの船が出航してくれなくなる事。軍艦島についての詳細はリンク先をご覧下さいませ。最近になってようやく一般人でもお金を払えば訪れることができるようなったところなのです。
御託を並べてるうちに高速道路は山を縫い、長崎バイパスを経て長崎の街へ。
長崎は今日も・・・
雨で御座いました。まあタダで済むとは思ってなかったよ。長崎だけに。
ただ、駅前の東横インに着いた途端にバシャバシャ降ってきて、ほんとに秒単位の差で濡れずに済みました。助かった。写真は荷物を置いて中華街をフラフラしていた時に撮ったもの。流石に平日夜は人通りも少ない上、時間も時間(20:30くらい)だったので、寂しいを通り越して若干不気味でした。
長崎の食べ物と言えば?と考えて思いついたちゃんぽんですが、個人的にはこりゃすげーうまい!ってものでもなかったかな・・・てかそもそも魚介が煮込んであるような料理がちと苦手。でもスープが美味しくて、そっちの印象が残ってます。
この日の天気予報では翌日も午前は若干雨が残るかな?的な天気。
雨の中走っても辛いだけなので、長崎に連泊して観光しつつ、軍艦島クルーズに出航できる機会をうかがうことにしました。
3日目 福岡〜長崎まとめ
メーター読み:212km
移動距離長いように見えて、実はあんま走ってないですね。
続きはまた来週。