Z750fourの復活と第三京浜

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夏にバッテリーが終了してしまい、命からがら帰宅したZ750fourは私がW1SAとサーキットにうつつを抜かしている間、数ヶ月眠り続けておりました。

時間もお金も、持てるリソースの大半をW1に注ぎ、Wに乗れば乗るほど気になるのがZの乗り味とハンドリングでした。鈴鹿遠征の前夜祭?では「当時サーキットを持たなかったカワサキ、メグロは公道で車両テストをしていた。だからこそ、日本の公道を走って気持ちよく、軽快なハンドリングが開発された。その後ZはW1の操舵性を目標に開発された」とのお話も聞きました。確かに、Z1こと900 Super Fourの開発者が執筆しているこの本にはテストライダーの方が日本の公道?やアメリカの公道でテストを繰り返し行っている描写がありました。

 

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乗り味が評価されるW1に対して、カスタムカルチャーやレーサーベースとしての評価が先行しがちな空冷Zも、肩肘張らずにセオリー通りのライディングをすればもっと楽しめるはずです。こうして文字にすると至極当たり前の事ですが、これまではZの存在が満足感の源泉であり、走行内容に拘りがあったといえば嘘になります。
しかしこうしてW1SAをサーキットで走らせ、車両の運動性能やバランスが気になり始めたところでZでも走り込んでみたいと思い付くのは自然な事かもしれません。

物知り顔が御託を並べたところで半年放っておいたオートバイが動くわけではありませんので、粛々と復活作業を進めましょう。

 

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まずは半年前に使用不能となってしまったバッテリーの交換です。恐らく、セル内希硫酸溶液量の確認を怠った事によるイオン濃度勾配の発生と、それに伴うサルフェーションが原因と考えています。

 

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この時の電圧が6.3Vですから、手持ちの充電器では充電不可能です。定番の悪あがきとして蒸留水を加えて湯浴で温め、セル内の反応を促進する事で一時的な電圧を高める手法がありますが、ここまで落ちてしまうとさすがに誤魔化しようがありませんでした。

 

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潔く新品購入したのはAC DERCOの互換品です。トレンドに従ってMFバッテリー用レギュレータを装着し、密閉バッテリーに交換したいところですが、今回のバッテリー上がりは自分の管理不足が原因ですから、戒めということです(お金がない)。

希硫酸を入れて予備充電をしておいたバッテリーを装着し、キックを数回蹴ると初爆はあるものの、アイドリングまでこぎつけません。サイドスタンドで保管しておいた上にキャブレターがオーバーフロー気味なので、しっかり被ってしまったのかもしれません。

念のためプラグも全交換してして空キック、チョークを引かずにキックすると不安定ながらもアイドリングするようになりました。ゆっくりと近所を走って暖まる頃にはアイドリングも900rpm程度で安定しましたので問題なさそうです。

 

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街の人が減って、寒さが身にしみるような年末の夜に走りたくなるのが第三京浜です。下道で車体をゆっくり暖めて、ETCゲートが開くと同時にランプを加速する時の開放感、身を切るような寒気の中を縫って走る緊張感は最高でした。

 

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同じような好き者が集まったところでダラダラとくだを巻いて、腹が減ったらくいたいものを食う。日常に不満は無くとも、非日常に身を置くことで得られる日常からの解放は、腹が減った深夜に夜食を悩むような、そんな自由と不摂生を得るためのものかもしれない、そんな事を考えながら、家族の寝静まった自宅の玄関を閉めて、この年のオートバイ納めとしました。