数回に渡って記事で触れている「R100RSちょっと乗りにくい問題」ですが、前回、前々回のツーリング記事にて、どうやら乗りにくさの原因は操舵系か足回りにあるのではないかという予想に達しておりました。
2017年8月 朝駆け?ツーリング-2(西湘〜箱根) | Scientist on the motor
今更ですが、現在装着されているリアサスペンションはプリロードや減衰力を任意に変更できます。そもそもの購入時は結構固めに設定されており、タンデムやフルパニアでのツーリングにはちょうど良い硬さでしたが、ソロツーリングではリアが跳ねるように感じるほどでした。そこでプリロード、減衰力ともに弱く設定して様子を見ていたつもりだったのですが、これによりフロントとのバランスが狂ってしまったのではないかと考えました。
そこで今回、プリロードは最弱で固定したまま、減衰力を最弱、中くらい、最強と変化させて同じコースを走って比較してみることとしました。以前の状態でも走りやすいようなコースでは意味がないので、先日も走った低速コーナーが多い湯河原の椿ラインへ行ってみることにしました。
※今回は手っ取り早い減衰力の設定から先にやってしまっていますが、本来は乗車時の車高?からプリロードを設定し、それに合わせた減衰力を設定するべきなんだそうです。
すっかり早起きスタイルがご無沙汰になってしまいましたが、今週は奇跡的にちょい寝坊で済みました。寝坊すると大混雑な海老名SAもまだ余裕があります。今日の目的はあくまでテストなので、あまり道中は楽しまずにさくっと東名→小田原厚木道路→西湘石橋から湯河原駅を抜けて椿ラインへ。
1本目
伸び側ダイヤル:0/5.5回転(全開)
縮み側ダイヤル:0/20クリック(全開)
とりあえず最弱のセッティングのまま一本目です。がっつり朝練中のイリーガルな方々も少々いらっしゃいましたが、少し早めの時間に到着できたので交通量は少なめです。
一通り走ってみまして、やはりこれまでの印象と同様にコーナー入り口での減速、フロントへの荷重移動時に安定しないというか、嫌な感触です。ターンイン後も落ち着かず、出口の加速でもふわふわします。思いつきでZのようにリアタイヤに乗るようなコーナリングと試してみましたが危うくコースアウトするところでした。特に下りで顕著な乗りにくさを感じました。とりあえずはこれまでの印象の再現が取れたので良かったです。
登り切ってみると、この日も大観山は四輪、二輪で大盛況。小休憩で停める場所にも難儀します。
2本目
伸び側ダイヤル:3/5.5回転
縮み側ダイヤル:10/20クリック
2本目は中くらいの減衰力に調整してテストです。跨った時点でサスペンションの動きが違います。まず最初に気付いたのはブレーキング時の挙動が落ち着いた事でした。今までのフロントに荷重がかかった時の、特に下りコーナーでのフワフワして不安になるリアクションが明らかに減ったと思います。リアの減衰力が最弱だった時はフロントに荷重がかかってもリアが落ち着かなかったことが、ブレーキング時の嫌なリアクションの原因だったのではないかと考えました。
減衰力を少し強くしたことで路面のギャップで跳ねたりしないかと思いましたが、突き上げるような嫌な跳ねはありませんでした。明らかに調整前よりストレスが減って、楽しく走れたと思います。
この日の大観山からの富士山は完全に雲の中。椿ラインも時々雲の中に入ったり出たりで走りにくい区間もありました。
3本目
伸び側ダイヤル:5.5/5.5回転
縮み側ダイヤル:20/20クリック
3本目は減衰力を最強にしてみたところ、路面の細かなギャップを超えた時の硬い突き上げ感をやや感じました。このバイクに乗り始めた頃の乗り味に戻った気がします。やはり最初はかなり固めだったのかもしれません。
峠道は中くらいのセッティング時とそれほど大きな変化はないように感じましたが、たまにフロントが振れるようなリアクションがあることと、やはり細かいギャップ越えでの突き上げ感が気になるところです。全体的には安定していて、上りも下りも、最弱に比べたらよっぽど安定して走れるようになりました。しかし同じ峠を3本も往復すると結構コースを覚えるものですね。
帰りはそのまま箱根まで降りて、観光地で休憩してから御殿場経由で帰路につきました。
雑誌や教科書?に書かれているような当たり前のことでも、実際に自分で走って試してみると説得力があって楽しいものですね。今回の試走を受けて、しばらくは中くらいのセッティングであちこち乗り回してみることにします。