R100RSとある週末の第三京浜

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今週も気がつけば週末、しかも三連休だなんて聞いたら浮足立ってしまうのが人の性というものです。当Blogのトップページにもあるように、最近は過去に利用していたLivedoor Blogから古い記事を少しずつ移行しているのですが、とある時期の私達は真冬の夜に狂ったように第三京浜を走っていたのです。

真冬の夜はお近くの京浜the 3rdへ | Scientist on the motor

そんな記事を眺めているうち、久しぶりにスカッと第三京浜走ってみるか!という気分になってしまいました。あの頃のようにTwitterで冗談半分で「今夜は21時に保土ヶ谷PA集合!」とポストし、誰か来てくれるかな?誰も来ないよな?と数年ぶりの感覚をR100RSのカウルの中に押さえ込んで、刃物のように鋭い冷気の中、第三京浜のランプを駆け上がりました。

当然バイクなんて一台も停まっていない保土ヶ谷PA、22:00まで待って誰も来なかったらそれはそれで良い笑い話になるだろう。と煙草に火をつけるとツインのエキゾーストノート?駐輪場に目をやると古そうな車体…あのフェンダーはミュンヘナー?まさか…あのナンバープレート、まさか…

 

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まさかのまさか、Xくんが群馬から来てくれました!えええー!何やってんの!?「いやーあんなtweet見たら行かねえわけにいかねえじゃん!」と笑う彼、確かに距離のある人でも来てもらえるような時間に呼びかけましたが、この寒さの中来てくれるとは男気ありすぎでしょう。

 

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と、思わぬ戦士登場に沸き立ったテンションも、吹き付ける冷気に徐々に奪われ再び暖房の効いた喫煙所へ転がり込むことに。目立ったエキゾーストを聴く度に期待して駐輪場を眺めましたが、流石にこんな夜にバイクで走る好き者はそうそういなかったようです。

新商品の煙草とオリンピックニュースを映す壁の液晶パネルを眺めながら紫煙をくゆらせ、取り留めのない話に時間を忘れているとすっかり日付が変わっておりました。腹減ったし何か食って帰ろうか?

 

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保土ヶ谷出口を出て、3時間前より明らかに冷えた国道に灯るオレンジ色の看板。その明かりに安心感を覚えたのは何年ぶりでしょうか。普段は何とも思わない牛丼屋でも、こんな日に仲間と無茶して深夜にかき込む並盛りは10代の夜遊びを思い出すようで、いつの間にか30を過ぎた胃袋にどっしりと重く残るのでした。

こんな季節の何気ない呼びかけに応えてくれる仲間がいることはとても嬉しいことですし、寒い日が続く時こそ、気合を入れて右手を捻ればバイクが応え、より一層人馬一体を感じられる絶好のステージです。次は誰が来てくれるかな?是非極寒の第三京浜でご一緒しましょう!

 

R100RSサスペンションテストツーリング(椿ライン〜箱根)

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数回に渡って記事で触れている「R100RSちょっと乗りにくい問題」ですが、前回、前々回のツーリング記事にて、どうやら乗りにくさの原因は操舵系か足回りにあるのではないかという予想に達しておりました。

2017年8月 朝駆け?ツーリング-2(西湘〜箱根) | Scientist on the motor

 

今更ですが、現在装着されているリアサスペンションはプリロードや減衰力を任意に変更できます。そもそもの購入時は結構固めに設定されており、タンデムやフルパニアでのツーリングにはちょうど良い硬さでしたが、ソロツーリングではリアが跳ねるように感じるほどでした。そこでプリロード、減衰力ともに弱く設定して様子を見ていたつもりだったのですが、これによりフロントとのバランスが狂ってしまったのではないかと考えました。

そこで今回、プリロードは最弱で固定したまま、減衰力を最弱、中くらい、最強と変化させて同じコースを走って比較してみることとしました。以前の状態でも走りやすいようなコースでは意味がないので、先日も走った低速コーナーが多い湯河原の椿ラインへ行ってみることにしました。

※今回は手っ取り早い減衰力の設定から先にやってしまっていますが、本来は乗車時の車高?からプリロードを設定し、それに合わせた減衰力を設定するべきなんだそうです。

 

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すっかり早起きスタイルがご無沙汰になってしまいましたが、今週は奇跡的にちょい寝坊で済みました。寝坊すると大混雑な海老名SAもまだ余裕があります。今日の目的はあくまでテストなので、あまり道中は楽しまずにさくっと東名→小田原厚木道路→西湘石橋から湯河原駅を抜けて椿ラインへ。

 

1本目

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伸び側ダイヤル:0/5.5回転(全開)
縮み側ダイヤル:0/20クリック(全開)

とりあえず最弱のセッティングのまま一本目です。がっつり朝練中のイリーガルな方々も少々いらっしゃいましたが、少し早めの時間に到着できたので交通量は少なめです。

一通り走ってみまして、やはりこれまでの印象と同様にコーナー入り口での減速、フロントへの荷重移動時に安定しないというか、嫌な感触です。ターンイン後も落ち着かず、出口の加速でもふわふわします。思いつきでZのようにリアタイヤに乗るようなコーナリングと試してみましたが危うくコースアウトするところでした。特に下りで顕著な乗りにくさを感じました。とりあえずはこれまでの印象の再現が取れたので良かったです。

 

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登り切ってみると、この日も大観山は四輪、二輪で大盛況。小休憩で停める場所にも難儀します。

 

2本目

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伸び側ダイヤル:3/5.5回転
縮み側ダイヤル:10/20クリック

2本目は中くらいの減衰力に調整してテストです。跨った時点でサスペンションの動きが違います。まず最初に気付いたのはブレーキング時の挙動が落ち着いた事でした。今までのフロントに荷重がかかった時の、特に下りコーナーでのフワフワして不安になるリアクションが明らかに減ったと思います。リアの減衰力が最弱だった時はフロントに荷重がかかってもリアが落ち着かなかったことが、ブレーキング時の嫌なリアクションの原因だったのではないかと考えました。
減衰力を少し強くしたことで路面のギャップで跳ねたりしないかと思いましたが、突き上げるような嫌な跳ねはありませんでした。明らかに調整前よりストレスが減って、楽しく走れたと思います。

 

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この日の大観山からの富士山は完全に雲の中。椿ラインも時々雲の中に入ったり出たりで走りにくい区間もありました。

 

3本目

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伸び側ダイヤル:5.5/5.5回転
縮み側ダイヤル:20/20クリック

3本目は減衰力を最強にしてみたところ、路面の細かなギャップを超えた時の硬い突き上げ感をやや感じました。このバイクに乗り始めた頃の乗り味に戻った気がします。やはり最初はかなり固めだったのかもしれません。

峠道は中くらいのセッティング時とそれほど大きな変化はないように感じましたが、たまにフロントが振れるようなリアクションがあることと、やはり細かいギャップ越えでの突き上げ感が気になるところです。全体的には安定していて、上りも下りも、最弱に比べたらよっぽど安定して走れるようになりました。しかし同じ峠を3本も往復すると結構コースを覚えるものですね。

 

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帰りはそのまま箱根まで降りて、観光地で休憩してから御殿場経由で帰路につきました。

雑誌や教科書?に書かれているような当たり前のことでも、実際に自分で走って試してみると説得力があって楽しいものですね。今回の試走を受けて、しばらくは中くらいのセッティングであちこち乗り回してみることにします。

 

雨の合間に初秋の埼玉西部〜群馬ツーリング

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台風が行ったり来たりと天候の安定しない9月の初め、バイク仲間達にお呼ばれして埼玉西部〜群馬方面へのツーリングに行ってまいりました。

 

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明け方には小雨になるはずの予報でしたが、台風の影響なのか出発時間にこんな状態。急がないといけない行程ではなかったので、時間をおいて雨が弱くなったころに出発することにしました。

 

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都内を抜けるまでにそこそこ降られてしまいましたが、北上するほど天気は回復し、関越道に乗ると晴れ間が見え始めました。台風後の蒸し暑さもなく、逆に秋の空気を運んできたかのようにカラッとして気持ち良い1日になりそうです。

 

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関越道を東松山ICで降りてすぐの所で本日のメンバーと合流。R60のX君、R100RSのM君、R90/6のW氏、そしてR100RSの私というBMWな面々です。

 

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まずは東松山ICから国道254号で西に進み「彩の国ふれあい牧場」手前で折れて三沢地区に降り、皆野から県道37号で秩父を抜けて、土坂峠から神流町へ。

 

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東松山から彩の国ふれあい牧場までの道中、M君のR100RSと私のR100RSを交換して走ってみることにしました。街中のストップアンドゴーと少しだけ峠道の道程でしたが、年式のわずかな違い(’87と’88)だけなのにセッティングの違いなのか、随分印象の違う乗り物でした。

大きな違いは2点ありました。一つ目はエンジンフィールの違いで、彼のRSはとても静かで吹け上がりがスムースでした。比べて私のRSは良く言えば古き良きフラットツインらしい荒々しさが残る感じ、悪く言えばバタバタと締まりのない感もあります。

どちらが良い悪い、という訳ではないのですが、キャブレターのセッティングの違いなのか?彼の言葉を借りると私のRSは若干薄い目、彼のRSは若干濃い目のような印象でした。燃費を比較すると彼のRSは大体18km/L、私のRSは20km/Lくらいですので、この濃い薄いという感想は当たらずとも遠からずかもしれません。

二つ目の大きな違いは峠道でのハンドリングです。先日の箱根方面へのツーリングでも長々と書きましたが、私のRSはちょっとしたギャップでフロントが暴れ気味になったり、しっかりとフロントに荷重をかけないと曲がりにくい印象を持っています。対して彼のRSはハンドルの取り回しに重さを感じるものの、それがコーナリング中のカチッとした感触になり、余計な振動やリアクションなく曲がって行けるように感じました。

聞いてみるとステムナットの締め付けを強くしてもらっているようで、取り回しに少し重さを感じるのはその為のようです。私のRSは取り回しが軽い代わりにハンドルの取り扱いに神経を使う感じがあります。これもセッティングの好みの問題かもしれませんが、R100RSの乗り味で絶賛悩み中の私にとって大変有意義な試乗になりました。

 

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話がツーリングから外れてしまいました。神流町から国道462号を西に進み、国道299号と合流。湯ノ沢トンネルで南牧村へ進み、下仁田を経由して妙義山でちょっと休憩です。

M君のRSに乗った後で気付いたのですが、私は峠道でのコーナリング中、曲がる側(コーナーに対してイン側)の手にだいぶ力が入っているみたいです。それも曲がる方向に対して逆ハンドルを切る方向に力が入ってしまっているようです。

私自身の技能にも問題はありそうですが、フロントから来る余計なリアクションを抑える為に自然に力が入ってしまっているのかもしれません。これではちょこちょこと小回りするような峠道が疲れるわけです。

 

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妙義山から県道を繋ぎ、国道18号で高崎市内へ。いつものNut Clothing & Cafeへ転がり込みました。いつも通り店主のW氏も交えてバイク談義に花が咲くところで…

 

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社用車?のFLS ソフテイルスリムに試乗させてもらうことになりました!人生初ハーレーです!アメリカンタイプを運転するのは高校生の時に友人のマグナ50に乗って以来です。

 

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まずはここまで乗ってきたR100RSに比べると仰向けにされているようにも感じる乗車ポジションに驚きましたが、何より約320kg(カタログ値)という車重に圧倒されました。もちろん重心は低くて転倒するような怖さはないのですが、跨っただけで感じる重量感は迫力すら感じました。

そこへ重量感を感じさせないほどのパワーを持つ1600ccのエンジンが乗ってるわけです。ほんの短い距離での試乗でしたが、停車時は股ぐらで大砲が跳ね回るかのような鼓動感です。低回転からは溢れんばかりのトルク感で久しぶりに背中を蹴られる感覚を覚えました。オーナーがトルク中毒になってしまうのも納得できます。

人生初ハーレーは大変貴重な経験でした。車重やパワーやら、道中考えていた細かなハンドリングやらレスポンスやらを議論するのがバカみたいに感じる圧倒的な存在感でしたが、やっぱりまだ私には早すぎるバイクかな、とも思いました。

 

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お店に遅くまでお邪魔してしまいましたが、関越道を一気に走って無事に帰宅。丸一日悩みながら走りましたが、なんだかんだバランスが良くてカッコいいバイクだなーと帰りの給油後、遠目に眺めて思いました。もう少し悩みながらの付き合いになりそうですが、焦らず楽しんでいこうと思います。