無計画な行程故、命からがら帯広の温泉宿に滑り込んだ翌日。もう出発してから7日経つんですね!もうそろそろ帰ることを考え始めなければいけないので、この日は帰りの船が出る小樽の街まで帰ることにしました。
いつもなら早起きしてさっさと出発! なんですが・・・
折角割高な宿に泊まる羽目になったので、きちんと朝食を頂いてから出発致しましょう。一番乗りの僕が食べ終わる頃に他のお客さんがゾロゾロとやってきましたが、不思議なことに年配の方しかいませんでした。
上士幌 ナイタイ高原牧場
前日、半泣きになりながら南下してきた道を帯広から戻ること30分くらいで日本一の敷地面積を誇るナイタイ高原牧場に着きました。
が、
牛さんがいませんね・・・。
ちゃんと牛も撮ってるじゃん!と思ってよく見たら、牛じゃなくて岩でした。
魅力をお伝えできない写真を貼り付けた後で講釈たれるのもアレなんですけど、スポット自体は開陽台と並ぶくらいの良いところでした。牧場自体が山の裾野にあるので、そこまで登っていく道路が面白い。一面に広がる牧草地の中をジェットコースターのようにアップダウンしながら走る道は爽快でした。
走りながら脇見すると遠ーーくの方に群れてる牛はいたのですが、遠すぎてこのカメラで撮ってもただの点にしかならないので止めました。残念。
狩勝峠〜富良野
ナイタイ高原から、再び南下。国道274号で西に進み、国道38号へ。
急に交通量の多くなった道を駆け上がれば、狩勝峠です。
どこにでもありそうな夕張メロンソフトを食べて、ご当地ステッカーを購入。ロングツーリングの度に使っているコンテナに貼り付けるステッカーを探すのが休憩スポットでの楽しみの一つ。「ゆっくり走ろう狩勝峠」ってのを買いました。日本中の観光地ステッカーでコンテナ埋め尽くすのが目標。
お約束な富良野的風景。
富良野市街の手前辺りからクルマの量が増えて、懸念されていた市街の混雑に巻き込まれそうだったので、すぐ東側の丘陵を登る道に逸れました。「麓郷展望台」を目指していたのですが、その途中に「北の国から」ロケ地?が何カ所かあったみたいです。
この「麓郷展望台」へアクセスする道路は途中から砂利になるので注意が必要でした。
良い位置にトラクターが置いてあります。
北海道に限っては、望遠レンズの出番はあんまり無いのかもしれません。
ラベンダーはちょっと遅かったみたいですね。見頃は7月中だそうですが、混雑するでしょうね。
花畑の中心には東屋があって、そこからは富良野市街方面が望めます。
富良野の花畑といえば「ファーム富田」が有名みたいですが、そこまで花畑に執着もないし、お盆の観光ラッシュを掻き分けてまで・・・というわけで残りの時間は富良野の山側を走る事にしました。
と、その前に
会社の一部の人にあげるお土産を調達しに行きました。
品定めしながら一切れ頂きました。その場で切って貰えます。
赤肉のメロンを2つ購入。発送の手続きをしてから出発。
あとで知りましたけど、結構有名な販売店だったみたいです。
藤林商店
富良野の街を縦断する道路を避けて東側の農道を走り、さらに東の山方面へ逸れます。
富良野の良いところは、剥き出しの自然に人の手が加わって独特の雰囲気が感じられるところでしょうか。道東の飲み込まれそうな自然とは対照的です。きれいに整えられた丘陵地の畑なんかは芸術的でした(なぜか写真無いですけど)。
富良野の北東にある美瑛富士(美瑛岳?)の中腹にある望岳台。
西には美瑛の畑が見えます。
この望岳台にアクセスする道道291と966が凄くストイックな道でした。途中には露天の温泉もいくつかあったようです。
出発の地 小樽へ
そんなこんなでダラダラしていたら、小樽へ向かわないと不味い時間に。最寄りのICから高速使ってさっさと移動したかったので、滝川ICまで走りましたが富良野・美瑛帰りの時間と重なってしまい、そこそこ混雑しました。
高速道路も、道東・道北方面から札幌方面に帰るであろうファミリーカーで交通量がかなり多めでした。連休末の関越・東名に比べればどうと言うことはありませんが、そのクルマの大半が本当に札幌で降りていったのには驚きました。
小樽に着いたのは夕暮れの17時頃でした。
初日に小樽で別れたHYT君とキャンプ場で合流し、夜の小樽へ。
運河周りが妙に混んでると思ったら、ジャズコンサートが催されていました。空きっ腹に突き刺さるようなビールと食べ物の匂い。でも、キャンプ場からここまではバイクで来てしまったのでお預けです。
結局、といいますか、無難なところで北海道最後の晩餐は寿司で〆となりました。お味の方は特筆すべき事無し。この旅で舌が肥えてしまったような気がしなくもない。
お店はレンガ倉庫をノスタルジックに改装した「小樽運河食堂」内にあります。ラーメンやスープカレーなんてのもあったと思います。
そのままフラフラと街中のレトロな銭湯で汗を流し、再びバイクでキャンプ場へ。缶ビールを空けながら話を聞くと、やはり道南は苦難の連続だったようです。そういや線路の砂利が土砂崩れで流されたとかニュースやってたよね・・・。
やっぱりキャンプの方が楽しいですね。これからは、徘徊を楽しめる都市部以外、ビジネスホテルは控えようかな・・・。ヤブ蚊と戦いながらバカ話。こうして北海道最後の夜は更けていくのでした。
北海道上陸後走行6日目 帯広→富良野→小樽 行程図
だいたい500kmくらい走行。
さよなら北海道
木漏れ日を浴びて起床。
コーヒーを淹れて、
後片付け。彼もお揃いのテントでした・・・。定番とはいえ、こうも被ると考え物ですね。
小樽港10:30頃発。帰りもお世話になります。
二等寝台、コンセント無いんだよな。
そういえば、北海道の「ホクレン」でガソリンを入れると、オリジナルフラッグが一本100円で購入できるキャンペーンがあったんです。昔は無料で配布だったらしいのですが、こんなところにも不況の煽りでしょうか。僕はこういうものを手に入れてしまうと捨てられなくなってしまうので購入しませんでした。
帰りも往路同様、ビールを飲んで、潮風に当たって、昼寝して、の繰り返しです。簡単に2000円くらい飛んでしまう夕食を済ませて、また横になればすぐに新潟港です。
とはいえ、迫り来る現実を受け入れながら走る360kmはなかなか重いです。さらに、群馬の山を越えた後に吹き付ける熱風が地獄でした。この日、埼玉の熊谷、東京の練馬では気温が40°以上あったそうです。正午近くなった関越自動車道は、完全にサウナハイウェイでした。
気力体力を使い切って、自宅に到着。
川崎区は光化学スモッグ注意報発令中でした。
お疲れ様でした
というわけで北海道ツーリング編が終了しました。読んで頂いた方はありがとうございました。
北海道ツーリング、本当は学生のうちに行きたかったのですが、大学院時代は思うように時間が作れず、予約したフェリーをキャンセルする事になったりと、なかなかチャンスに恵まれませんでした。
実際に渡道してみると、今まで人伝に聞いた「北海道だけは格別」という意味がよく分かるツーリングになりました。うまい食べ物、笑っちゃうくらいスケールのでかい風景、何をとっても特別な環境だったと思います。
しかしそんな最高の環境も、逆に言えば、国内にはこれを超えるツーリングスポットは存在しないような気にもさせるわけで、帰宅してからは「もうこの世に走るところ無いんじゃないの?」という、燃え尽き症候群のような状態になりました。
でも、じゃあ止めちゃうか、とはならないのです。今後の方針として、行き先については来年春(GW)に関西〜中国地方、夏は東北〜道南を考えています。さらに宿はキャンプを基本にして、野営のスキルアップできたらいいなと思っています(金掛かりそう)。
そこへさらに別の趣味のフライフィッシングと写真撮影を組み合わせたら楽しいんじゃないか、とか、海外って自分のバイクで走れないの?とか・・・
楽しみはしばらく尽きそうにないですね。