Z750fourとある週末の第三京浜

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先週末に思い立った勢いで駆け上がった真冬の第三京浜、まさかの群馬からXくん登場という驚きの展開で予期せず刺激的な時間になりました。

R100RSとある週末の第三京浜 | Scientist on the motor

SNS全盛の今日、こんな話が昔の仲間にも伝わったようで、XSに乗るAさんから「私も第三京浜行きたい!!」と熱い連絡をいただきました。さらに最近やり取りさせて頂いているWさんも来てもらえるかな?と密かに期待していたところ、タイミングが良かったようでお忙しい中ご一緒できることとなりました。

 

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今週は少し遅めの21:30に保土ヶ谷着でした。出発前から分かりきっていたことですが、先週のR100RSとは比べ物にならないほどの体感温度に何度もスロットルを握る手が緩みそうになります。しかしこんな時に調子の良いZのエンジンは、そんな弱気になる私を鼓舞するかの如く高回転まで跳ねるように回ってくれるのでした。

【2km 保土ヶ谷】の案内板が見える頃にはほとんど寒さを感じなくなっていましたが、バイクを降りた途端に冷たい空気が爪を立てるようでした。震えながら自販機から流れるコーヒールンバを聴いていると、隣に並んだ男性から笑顔で「寒いだろ?」と一言。ただの「寒いだろ」ではない、この寒い夜に好き好んでバイクで走るような人間の何かを知っているかのような声と表情。『寒いですね』一言だけ返事をするとにっこり笑って去っていきました。

 

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暖かい紙コップを両手で持って外に出るとWさんが到着されていました。まさかこんな形でお会い出来るとは思っていなかったので嬉しさの一方緊張しておりましたが、私のような若輩者にも丁寧にお話を聞かせてくださいました。

多くの名車を所有されているWさんですが今日はZ1でした。Z750fourに乗り始めてから同じZ乗りとなかなか交流を持てない中、こうしてZを2台並べられる機会に恵まれ口元が緩んでしまいます。WさんのZ1は各パーツを調達してご自身で組み上げられたとの事でした。ピカピカ外装も良いですけれど、当時物と思われるペイントが一朝一夕では得られない重厚な雰囲気を出しておりました。やっぱり四本出しのルックスは最高ですね。

 

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Zの話題や共通の友人の話題でお話しているとAさんも到着されました。以前は一緒にバイク遊びをすることが多かったですが、お忙しくなってからはなかなか機会に恵まれず、今回も約半年ぶりの再会でした。

長年の愛機YAMAHA XS650はあちこちリファインされているようで、静かに安定したエキゾーストでした。この糞寒いのに手を振りながら満面の笑顔でバイクから降りてくるあたり、この人も相当好き者です。

 

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WさんとAさんとは共通の友人が多いこともあり、3人で話していても話題は尽きません。世の中広しといえ、ある程度旧車二輪趣味に傾倒していると友達の友達は友達、みたいなことになってきます。

この3人で今日はおしまいかな?と思ったところに近づくイエローバルブ、この音は四気筒?なんとCB550fourのOさんが来てくださいました。仕事でお忙しいところですが、ひとつ山を越えたとの事で、貴重な時間を使っていただきました。

 

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4人で談笑しているとまたイエローバルブのバイク…今度はツイン?これはシルエットですぐに分かりました。BMW R90/6のWさんでした。彼も最近忙しいようでめっきり遊ぶチャンスが減ってしまいましたが、こんな時間でも駆けつけてくれるなんてありがたい事です。

もう流石に誰も来ないでしょ…と思ったら遠くから聞こえるレーサーのような図太い排気音。ドリ車?いや、バイクっぽいけど…FCRの音がする…またイエローバルブ?なんとKAWASAKI GPz900Rに乗る職場の後輩のM君でした!よく来てくれた!

 

Aさん以外は私が投げたTweetを見て集まって頂いた方なので車種や地域もバラバラでしたが、古いオートバイが好きで、こんな寒い夜に走るくらいバイクが好きという、どうしようもない共通点を持つ人達なので、お互いのバイクを肴に楽しんで頂けたのではないかと思います。

時間を思い出す頃には日付を跨いでいるのが保土ヶ谷PAの常です。ゆっくり暖気をした後に帰路へ折り返すと、全身を襲う寒さに身も心も縮みあがるようですが、スピードに乗ってエンジンの回転が伸びる頃には寒さを感じなくなっています。往路同様に不思議なほど高回転まで跳ねるエンジンに気分良く走っているうちに玉川終点まで来てしまいました。

 

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知らぬ間に集中力は研ぎ澄まされ、路面を捉えるタイヤの感触、高回転を保つエンジンの振動、視界を飛ぶように流れる外灯…ただまっすぐな道路をわざわざ寒くて暗い中、通行料金まで払って走るだなんて客観的に見たら狂気の沙汰としか思えませんが、ここでしか感じることのできない何かがあるような気がしています。

日を追うごとに昼間は三寒四温の様相を見せ、朝晩の寒さも底をついたのではないかと感じ始めると第三京浜に通う冬も終わり、すぐに絶好のツーリングシーズンがやってきます。そんな心地の良い季節に走っても真冬の楽しさは得られないものです。何故かはわかりません。でも「寒いですね」と笑ってしまう、そんな何かがあるのです。思い立ったらランプを上ってみましょう。歯を食いしばった先のPAで同じような仲間が待っているかもしれません。

 

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