昨年末、ツーリングルート設定の大失敗により大怪我を被ってしまったZ750four、なんとか自走で帰ってこられたこともあり、表面上は前後ウィンカーの破損、ポイントカバー、マフラーの傷程度かなと思われました。
しかし車体は御年36歳の大ベテランですから、目に見えない損傷があると厄介です。ただでさえ重くてスポードの出る乗り物ですから、安全を担保するためにはしっかりプロの目で診てもらうのが安心ですよね。
というわけでいつもお世話になっているT.R.Companyさんにお願いしてチェックと修理していただきました。さらに前回整備時に予算の都合で先延ばしにしていたメインハーネス、パワーフィルターになっていた吸気系の純正化とキャブレターの同調をお願いしました。
しかし実際に車両を持ち込んでみると、ドライブチェーンがダルダルのボロボロになっておりました…。日々の激務にかまけて整備を怠っていたのが原因ですが、最近第三京浜ブームで夜ばかり走っているせいでこういうところに目が行かなくなってしまっていますね…。反省しております。
愛車退院の嬉しさと自分の整備不足にもやもやしながら駐車場に向かうと、なにこれ!!マッハじゃないですか!!もしかして!!
という予想通り、オーナーは最近マッハを買ったと噂されているバイク仲間のK君でした。あまりバイクに詳しくない頃から名前とイメージだけが先行して私の中で「伝説のバイク」と化したマッハ。漫画「特攻の拓」で来栖くんが乗っていたバイクとしても大変有名です。“カストロ”じゃねえ…“ペンゾイル”だよ…!?
冗談はともかく、これぞ滅多にお目にかかれない名車です。まさかこんな身近な人が乗るとは思いませんでした。小柄ながら鋭利な刃物を思わせる攻撃的なスタイル、シンプル故に凄味を増す純白のエグリタンクと、まっすぐに伸びたシートへのライン、そして車体からはみ出す2サイクル3気筒エンジンとアシンメトリーに配置された3本マフラー…。
カァァァアンーーガランガランカンカンカンカン・・・と白煙を上げて走り去る様子はまさに走るカリスマ。ZもWももちろん最高ですが、更に手の届かないところにある雲の上の乗り物のような…見てはいけない物を見てしまった気分です(この後中古相場を調べてひっくり返ることになります)。
愛車が退院したら快気祝いに第三京浜へ行かない訳にはいきません。こんな季節に二つ返事で集まってくれる物好きな仲間と一緒に冷気と暗闇を裂き、冷え切った身体で赤い屋根の中に転がり込めば、背徳感満点の一杯で身も心も満たされます。生きてるって素晴らしいですね。マッハのことは忘れましょう。
帰宅すると注文してあったYB絞りハンドルが届いていました。純正ハンドルも嫌いではないのですが、欲を言えばもう少し狭く、もう少し手前に来てほしいのです。決して旧車會な感じにするつもりはなく、スマートに格好いい大人の乗り物としてのスタイルを模索していこうと思います。