この週末は夏らしく久しぶりに海でも見ようと思い、R100RSで高速道路も走れる三浦・湘南方面へ向かうことにしました。距離としては少し物足りないかもしれませんが、日が昇ると暑さと渋滞が心配な人気観光地なので、さくっと周って早めに撤収することにしたいところです。
前日夜に連絡をくれたX氏と保土ヶ谷PAで待ち合わせ。今回は初の?ゲスト参加です。いつもは山の中を走っているから気付きにくいのか、まだ5時くらいなのにすっかり日も登って、気温も上がり始めていました。それもそのはず、数日前はいつの間にか夏至だったようです。身体に重くまとわりつく湿度が一週間前のそれとは明らかに違います。
三浦までは第三京浜から横浜横須賀道路へ乗り繋いで高速移動。街乗りでは少々窮屈な思いをするR100RSも、高速道路では流れる道路の上を散歩しているような感覚で、とても軽快に感じます。やはりこのバイクでのツーリングは高速道路を絡ませる必要があります。
山の間から住宅街を縫うように走る横浜横須賀道路から、パッと視界が開けると東京湾が広がります。元海無し県民はこういう演出にとても弱く、これだけであ〜今日は来てよかったと思えるから安上がりです。
海沿いにゆっくり走り出すと、小さな港のある集落から海の見える景色が続き、時折漂う磯の香りに夏の東北でもツーリングしているような気分になります。しかしじっくり海岸近くを周るルートを走ると意外と時間のかかる三浦半島、1時間強くらいで周れると思っていましたがそうはいきませんでした。心地の良い時間の長さとトレードオフなので仕方ないことですが…
すっかりお腹も空いてしまい、三崎水産物地方卸売市場の食堂で朝食をとることしにました。いつも1人で走るときはコンビニで簡単に済ませてしまいますが、ゲストがいるからこそ許される贅沢です。貧乏単車乗りには決してリーズナブルな価格帯ではないですが、美味しい海の幸が定食スタイルで食べられること、早朝(土曜6:00、日曜5:00)から営業していることからお気に入りのお店です。
お腹も膨れたところでR60に少しだけ乗せてもらう事になりました。僕と同じ空冷フラットツインのBMWとはいえ、同じなのはエンジンの形だけです。恐る恐るクラッチを繋ぐと、エンジンは低回転からスムースに取り出せるトルクがあり、アイドリングしているのか確認したくなるほど静粛性。ワイドなギアレシオと合わせると街乗りではシフトチェンジがほとんど要らないという、良い意味で現代車のような乗りやすさでした。
フラットツインの旧車というとどうしても鼓動感が強いようなイメージがありますが、ミュンヘナーに関しては僕のR100RSよりよっぽど静かで、そのルックスに相応しいスマートなバイクという印象でした。何よりR100RSの後に乗ると全身で風を受けられるのが気持ち良い…カウル暑い…
のんきに試乗会なんてしていたら、いよいよ暑さが増してきました。曇り予報のはずが遠くに江ノ島を望むほどの青空です。夏の湘南は雰囲気だけで眩しいですが先を急ぎましょう。
七里ヶ浜駐車場のPacific Drive-inで休憩。暑さだけでなく、交通量も一気に増えてしまいました。イメージしていた時間帯より1時間ほど遅れただけでこの混雑っぷり。夏の湘南エリアの集客力をなめておりました。この後湘南T-SITEへ寄り道するつもりでしたが、逗子〜鎌倉の渋滞ですっかり気力を削られてしまった我々は一刻も早く帰路につくべきとの結論に達しました。
しかし残念ながら夏の湘南渋滞から逃れることはできず、下道区間では渋滞とシリンダーからの灼熱地獄で熱中症寸前。久しぶりに顔を青くして帰宅しました。時間の読みが甘かったことが主原因ですが、一刻も早いアンダーカウルの取り外しが必要だと感じるに十分な経験でした。もう二度と夏の湘南エリアには近づくまい、という気持ちを飲み込み、よりスマートな朝駆けルート考案の糧にしたいと思います。7時間、180kmのツーリングでした。