寒い真冬の日、大磯ロングビーチ駐車場で開催されたカワサキコーヒーブレイクミーティングに参加してきました。
カワサキコーヒーブレイクミーティングとは
カワサキコーヒーブレイクミーティングとは、カワサキと二輪雑誌カワサキバイクマガジンが共催するカワサキファンに向けた一般ライダー参加型イベントだ。1998年に大分県SPAで第一回目が開催され、以後毎年開催され続けている。開催時間は場所によって若干異なるが、大抵が午前9時半頃から午後12時半くらいだ。内容はフリータイムを基本としていて、目立った催しはイベント終了30分前くらいから行なわれるステージイベントくらい。では会場で何をするのか? 実はそれが決まっていないのがこのイベントの特徴でもあるのだ。無料でふるまわれるコーヒーを飲みながら、一緒に来た仲間や会場で知り合った仲間同士でバイク談議に華を咲かせるのもよし。会場にズラリと並んだカワサキ車を見て回るのもよし。つまりカワサキ乗りの憩いの場を、主催者が提供するので、良識ある範囲でその場を自由に使って下さいというわけだ。
カワサキコーヒーブレイクミーティング(KCBM) | カワサキイチバン
という、メーカー主導のオフィシャルなイベントです。日本全国各地で開催されている事は知っておりましたが、首都圏での開催はあまり多くない印象でした。
せっかく近場で開催されるんだから！と意気込んだものの、関東は全域で前日の雪がやや残り、お世辞にもバイク日和とは言えない日曜日でした。いや、だからこそこんな寒い日のバイクに乗る理由づくりにと、後輩を引きずり出して朝から湘南方面へ向かったわけです。
道中はバイクのバの字も見当たらなかったというのに、会場に近づくに連れてカワサキ車の濃度が上がっていくのがわかりました。これ全部同じ会場に向かってるの？みんな同じところで西湘バイパスを降り、会場に入ると長蛇の列です。カワサキ車が大多数ですが、カワサキ以外のメーカーの車両も多く参加していました。我々が到着する直前までカワサキ車とそれ以外の車両で駐車位置が分けられていたようでしたが、参加台数の多さからか、途中からは区別がなくなったようでした。
駐車場を歩けど歩けど延々と続くバイクの列…。メーカーが旗を振ったイベントとはいえ、バイク人口減少が著しい昨今、2月の寒空の下にこれだけの台数のバイクが集まる事ができるのか、と感心してしまいました。 しかもメインはカワサキユーザーだけですから、相当な集客力です。無料でコーヒーが振る舞われるとはいえ、わざわざそれだけを目的にバイクに乗る人も多くないでしょう。
メインステージを中心とした催し自体は2時間ほどで終了し、あとはそれぞれ走りに行くなり、出展ブースを楽しむなり、話に花を咲かせるなりご自由に、というスタンスのようです。他の都道府県で開催された場合はツーリングスポットのど真ん中で行われる印象ですし、神奈川県はこの大磯から湘南方面へ走るもよし、伊豆方面へ走るもよしですから、やはりイベントは「走るきっかけ」を与えることが目的であると感じました。
やはり楽しいのは来場したオートバイ達の見学です。各車種のコミュニティで参加したり、ツーリンググループで参加したりと、人の輪の広がりにも寄与しそうです。「大磯でカワサキのミーティング」と聞いて旧車がごった返すのではないかと勝手な想像をしておりましたが、全体の割合として旧車はほんの僅かで、多くは現行車でした。そりゃそうだよな、と自分の想像力の狭さを笑うとともに、少し安心しました。
それでも気になる旧車シリーズ。我々だけでなく、好き者が吸い寄せられていく車両は大体相場が決まっています。
以前一緒にツーリングへ行ったことのある埼玉の方々ともお会いできました。
どこのバイクだろう？と思ってよく見たらW800でした。すごく丁寧にカスタムされていて、存在感がありました。
また、このイベントはカワサキ車の販売店「カワサキプラザ」のプロモーションでもあるようです。神奈川には茅ヶ崎のほかに戸塚店がオープンしたとのことで、現行車両に跨って一部エンジンも始動できました。跨ってみたいけどディーラーへ行くのは面倒な人も多いと思いますので、良い催しだと思いました。
無料のコーヒーに釣られてどれだけ人が集まるの？と、斜に構えた予想は会場の規模と雰囲気で霧散しました。バイクに乗る人が減ったと言われる昨今でも、なにかうまいきっかけさえあればこんな寒い真冬の日にもこれだけのオートバイを集めて走ってもらうことができるわけです。何だか今まで忘れかけていたような感覚を思い出したように、気持ちよく海沿いを帰路につきました。