2012夏東北ツーリング(6) 薬研温泉~恐山~久慈~気仙沼

6日目 8/16(木) 4:30 国設薬研野営場

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これまでの記事はこちら:
2012夏東北ツーリング(1) 川崎~鬼怒川塩原~会津喜多方~裏磐梯
2012夏東北ツーリング(2) 裏磐梯~蔵王~鳥海山
2012夏東北ツーリング(3) 鳥海山~仁賀保高原~男鹿半島
2012夏東北ツーリング(4) 秋田駅~龍飛崎~酸ヶ湯温泉
2012夏東北ツーリング(5) 酸ヶ湯温泉~奥入瀬・十和田~大間崎~薬研温泉

今回のツーリングで最も長距離を走る予定であるこの日、確か予報は雨だったはずで憂鬱だったのですが、ありがたい事にテントを叩く雨音での起床とはならず、山の向こうの空には晴れ間が見えました。あれ、これはイケるのではないかい?ということで、周りのキャンパーが起きる前にテキパキ撤収して6時前には出発しました。

6:20 恐山

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キャンプ場から恐山までは距離にしてほんの数kmだったはずですが、近づくにつれて雲行きが怪しくなり、宇曽利湖の湖畔に着く頃にはご覧のような土砂降りに。これはどう考えても霊界が僕の入山を拒んでいるとしか考えられない・・・

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霊場で朝っぱらから中二妄想に浸るのも悪くないですが、この後の行程を考えるとのんびりしている訳にもいかないので境内へお邪魔します。折り畳み傘が形を保てない程の風雨なのでD90はパニアの中でお留守番。

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恐山は霊場内に数種類の温泉が湧いており、境内にもこんな入浴施設がありました。夜に1人で入ったらちょっと怖そうですね・・・

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本尊の脇から「地獄めぐり」に入るとたくさんの小石の山と風車。積み上げられた小石はよーく見ると小さいお地蔵さんだったり・・・。おばけが出そうで怖い!というよりお参りに来たたくさんの人の念が集まってそうな感じがしてちょっと不気味でした。朝早すぎて僕以外に人がいなかったってのもありますけど。

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「無限地獄」やら「賽の河原」なんて物々しい名前のスポットを拝みながら歩いて行くと宇曽利湖の湖畔「極楽浜」へ。火山湖のエメラルドグリーンが白い浜に映えて、天気がよければさぞ綺麗なスポットでしょうが、この時は相変わらずの荒天。地獄アピールが半端なかったです。

天気が悪すぎるのと、人がいなすぎて不気味なのでいささか早足での参拝になってしまった恐山。開店までまだまだ時間のある観光案内所の軒先を借りて、万全の雨装備をして出発しましたが、むつ市内に入る頃、いつの間にか雨は止んで晴れ間が見え始めました・・・。やはり霊界が僕の入山を・・・と、むつ市内のマクドナルドで朝マックを食しながらtwitterにポストして、ここからはひたすら下北半島を南下します。

9:00 六ヶ所村

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この日はむつ市から三陸海岸方面へ向かうルートだった為、下北半島を横断しながら六ヶ所村を通過。六ヶ所村といえば原子燃料サイクル施設が有名ですが、国家石油備蓄基地なんてのもあるし、国道279号の吹越から国道338号に抜ける県道24号からは無数の風車が見えました。これがホントのパワースポットですね。(うまい事言った)

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これまで日本各地の風車スポットをつまみ食いしてきた僕ですが、ここはとにかく風車の数がすごかったです。Wikipediaによれば総数は77基だそうで、どこかうまい具合に俯瞰できるスポットないかなあとウロウロしましたが、見当たりませんでした。
大規模風力発電 – 六ヶ所村 Official Web Site

六ヶ所村から三沢、八戸、久慈までは雨だったりカンカン照りだったりと、バイク泣かせなお天気・・・。合羽着たら止んで、合羽脱いだら降って、というのはバイク乗りにありがちなネタですが、流石に3回も繰り返すと合羽は着っぱなしになり、結果汗だくになりました。

12:00 らーめんの千草(久慈市)

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去年のツーリングで諦めて、今回のツーリングで寄りたかったスポットの一つがここ。
千草 – 久慈/ラーメン [食べログ]

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このお店、10年くらい前に新横浜のラーメン博物館に入っていた時に食べた事があって、鶏ベースのスープと鶏肉で作ったチャーシューが美味しくてびっくりしたのです。それからというもの、思い出してはまた食べたいなーと思うものの、僕が住んでいるところからは距離があってなかなか機会に恵まれませんでした。

というわけで約10年振りの再会となったわけですが、やっぱり美味しかったです。夢中で食べてたら汗ダラダラになっちゃって店員のおばちゃんに心配されました。

15:00 三陸海岸

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お腹が膨れた後は、この日のキャンプ場目指してひたすら三陸海岸を走りました。流石に1年前走っているので断片的な風景が記憶に残っています。宮古、山田、釜石と、被災した街はまだまだ復興には時間がかかりそうですが、この1年でずいぶん片付いたように思えました。まだ取り壊されていない建物や、瓦礫の山もありましたが、1年前のような生々しさはそれほど感じられず、国道沿いの量販店も仮設店舗で営業を再開していたし、信号も機能していたように思います。そして国道から時折見える海は本当にきれいなのでした。

18:00 望洋平キャンプ場

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道中睡魔とバトルすることもありましたが、なんとかこの日のキャンプ場に到着し、ここで地元栃木のバイク仲間H.Wと合流。本当ならば彼も一緒に東北を走っているはずだったのですが、彼のDucati Sport1000は1ヶ月前に走行会でガシャーンしてしまい、部品を発注しようにもイタリア人がバカンスで全く届く気配がなく、この夏のツーリング計画はパーになってしまったのです。ホント悔しいくらいにカッコいいバイクなんだけど、彼の苦労話を聞く度に、僕には維持できるものではないことが良くわかります。

ちなみにキャンプ場の設備は良くもなく悪くもなく。公営の平均レベルって感じですが、山の上なので、買い物しようと思うと下山しなければなりません。お風呂は同じ山の中にある別施設に入浴施設がありますが、道がかなり分かり辛く、暗くなると迷いやすいかもしれません。室根山観光 岩手県一関市 望洋平キャンプ場


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テントを張り終えると夕立のあがった東の空に大きな虹が架かっていました。

翌日の東北ツーリング7日目は、H.Wが希望していた気仙沼でのボランティア活動をしてきます。6年くらい前、学生時代の悪友共で気仙沼にキャンプツーリングに来ましたが、彼もそのメンバーの一人だったのです。旅行者風情とはいえ、やっぱり少しでも知ってる土地があると気になるし、何か手伝いたい気持ちになるもんですね。

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この日の走行距離:455km